安野光雅本「わが友石頭計算機」
もう先々月になりますか、新潟県立近代美術館で行われていた「安野先生のふしぎな学校」という展覧会を見に行ってきました。
安野光雅については以前から好きで何冊か本を読んでおり、うちにも何冊も蔵書があります。
今回はその中からの1冊「わが友石頭計算機」をご紹介したいと思います。
安野光雅について
先月行った展覧会で知ったんですが、安野光雅はもともと学校の先生をされていたようです。
その後、絵本作家としてデビューしたのが42歳!
この歳から新たなことへの挑戦ということを知ると勇気が出ますね。
そこからはもうたくさんの絵本や児童書等々を出版されています。
っていうか調べてみたら何冊出てるのかわからないくらい出てます。
ちょっとうちの蔵書も調べてみたら、うちにあるだけでも30冊くらいあった!
いや~古本屋に行くと、アレ?これ持ってないなって毎回なるわけだ!
わが友石頭計算機
安野光雅のすごいところが、ただの絵本描きではないというところなんですよね。
絵もエッシャーに衝撃を受けたとのことで、不思議な絵をたくさん描かれています。
また、ジャンルが多岐にわたっており数学から天文まである。
なので、実は安野光雅にはじめて出会ったのが絵本ではなく今回ご紹介する「わが友石頭計算機」だったりするのです。
うちの親はそんなに本とか芸術関連に興味のない人たち、かつ、私にもそんなに本を読めだとか買い与えたりとかっていうのがなかったので絵本、その他児童書には出会っていませんでした。
そんな私でしたが大学の頃に情報工学を学んでいた際にこちらの本に出会いました。
当時はまだまだITについても勉強中でコンピュータの仕組みを理解するためにいろんな本を買い集めていました。
そのときに出会ったのですが、読んで思ったのが「わかりやすい」ことと「絵がおもしろい」ことです。
絵本ではないですが絵本に分類されることが多いこの本はストーリーチックに書かれています。
この絵と風変わりなストーリーで二進数や、その加減算、回路、その先のプログラムについてまで書かれています。
これだけで理解するというよりも他の本も読んだうえで読むとさらにいいなと思う一冊です。
最後のほうにある”思う”ことのできるロボットについての一節が、時を経た今まさに直面しているところだなと思って読んでいました。
“思うロボットが作れるなら~われわれに何事か有益なアイディアを与えてくれるだろう、と思ったらまちがいである。彼はいつフランケンシュタインに変わらぬとも限らない。~ロボットに思うことができないのは、むしろ幸いである。”
この本を読んでいた大学生の頃はまさにAIは夢物語でした。
最後の上記一節はそのときはまあ実現しないからな、ということを前提に読んでいました。
今実現されたAIがある状態で読むこの一節は少なからず恐れを抱いてしまいますね。
そんなこと言ってますが、実際は日々孤軍奮闘の私は生成AIに相談して進め方を考えたりしていて、ときにあまりに芯をついた励まされ方をして涙することもあります。
本当に今はよくわからない世界ですね。
話は戻って「わが友石頭計算機」ですが、絵も多いし、ただの変わった話ということで読んでもおもしろいと思うのでぜひ手に取ってみてください。
読書メーターもやってます。
https://bookmeter.com/reviews/129144163
次回はその他いろいろと細々したことをやっているんですということについて書きたいと思います。
ここまでお読みいただきましてありがとうございました。